[2008年5月号]『日系企業(上海)有限公司』!?

 クイックマイツで集計させていただいた、給与データを基に『日系企業(上海)有限公司』という架空の会社をつくってみました。 「もし、152社・10,829名分の給与調査データが1つの会社だとしたら・・・?」と仮定して全データを平均化して集計したものです。
2007年現在のモデル日系企業』がどのような組織になっているのか?が垣間見えるかと思います。

 

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● 平均年齢:28歳 
● 平均年収:31,763元(約47万6,445円)
● 組織内最大給与格差 80.3倍

ざっと、このような組織になっています。従業員70名の組織に部長が1人(平均年齢36.1歳)。
課長は2人(平均年齢31.1歳)だけです。だいたい、入社4年で課長、5年で部長になっている組織になっています。
平均年齢が28歳という事は、大多数の従業員が一人っ子政策(1979年以降)世代となります。
また、同じ会社の従業員で80倍の格差とはどんなものでしょうか?
例えば、時給800円のアルバイトさんの年収から換算すれば、格差80倍とは年収13500万円に相当する事になります。「そんな無茶な・・・」と思われるかもしれませんが、これが上海における日系企業の現実でもあります。

 「ウチの会社(現地法人)は問題ばかりだ・・・」とお嘆きの総経理・ご本社の方がいらっしゃるかもしれません。しかし、こういった組織であれば問題が起こらない方が不思議です。逆に、こんな組織でありながらも収益を出しているのであれば、それは「素晴らしい事」とも言えるのではないでしょうか。

 足りないところばかりを見るのではなく、ぜひこういった視点でも自社(現地法人)を見てみて下さい。