【2023年10月】粤港澳大湾区における外国人材の個人所得税優遇政策について

 

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2023年8月18日広東省、深圳市財政庁(局)、国家税務総局広東省、深圳市税務局は引続き粤港澳大湾区の建設政策を支持するため、《財政部 税務総局 粤港澳大湾区における個人所得税優遇政策を延長して実施することに関する通知》を公布しました。

 

政策実施の背景:2019、2020年納税年度は粤港澳大湾区における個人所得税優遇政策の申請を受け付けて実施しました。2021年納税年度は新型コロナウイルスのため国は粤港澳大湾区における個人所得税優遇政策の申請受け付けを一時停止しました。2023年に入り、新型コロナウイルスがコントロールできたことから、今回国は改めて粤港澳大湾区における個人所得税優遇政策を公布するとともに、優遇政策を2027年12月31日まで延長することになりました。

《財政部 税務総局 粤港澳大湾区における個人所得税優遇政策に関する通知》の精神に従い、8月31日に深圳市は《深圳市国外ハイエンド人材と不足人材の2021年納税年度、2022年納税年度個人所得税財政補助金申請指南》を制定しました。2021、2022納税年度は以前の補助金指南と比べて変更されています。具体的には下表のとおりです。

上表の比較から、2021、2022納税年度は、深圳市は申請人の資格に対する調整を行なっていることが見て取れます。そして主な調整では申請人の資格引締めの兆候があります。主には2019年、2020年の納税年度では外国人来華工作許可証の所持者はA類、B類どちらでも補助金の申請ができましたが、2021年、2022年納税年度は、《外国人来華工作許可証》A類を所持する人材(“平均給与収入が深圳の前年度の社会平均給与収入の6倍を下回らない”により申請基準に達してA類《外国人来華工作許可証》を取得した場合は除く。)へ変更されています。申請資格の変更によって、以前の納税年度では補助金の申請ができた一部の人材でも、2021、2022納税年度は補助金を申請できない可能性があります。

9月1日現在、深圳地区でだけ粤港澳大湾区における個人所得税財政補助金申請指南が公布されています。その他の地区にではさしあたってまだ公布されていません。その他の地区においても申請指南により申請人の資格について制限を設ける可能性があるため、深圳市の補助金申請指南を参考にしながら、所在地の税務総局の最新の動向に細心の注意を払うことをお勧めします。

上記内容についてのお問合せは、広州マイツまでご連絡ください。

 

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