[2007年5月号]あなた「実業社会の大人」育てています?

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2007 年度3 月期の決算予想で、トヨタ、キャノン、武田製薬など最高益を更新する企業が新聞紙上を賑わせていますが、あなたの企業は???
優良企業には、企業を優良企業ならしめる優秀な「実業社会の大人」が社員として育っています。「実業社会の大人」ってどういう人?
今月号は、この「実業社会の大人」として備えておかなければならない資質について、京セラ会長の稲盛氏がよく言っておられる福沢諭吉の言葉を 引用して書いてみたいと思います。
 

「思想の深慮なるは哲学者の如くにして、心術の高尚正道なるは元禄武士の如くにして、これに加うるに小俗吏の才をもってし、更に加うるに土百姓の身体をもってしてはじめて実業社会の大人たるべし」


実業社会の大人の条件

資質の内容 比 喩
思想 思想の深さは哲学者の如くあるべし
心術 元禄武士の如く高尚正道であるべし
才覚 小俗吏の如く
健康 土百姓の如く

 

まず、 「実業社会の大人」の一番の条件は、しっかりとした経営哲学(人生哲学)を有している事。企業の経営理念、社是、社訓を理解し(自己の社会倫理観を持ち)自ら率先垂範して
それを実行する資質です。稲盛会長が定義されている人生(企業)成功の方程式は・・・

考え方×熱意×能力

熱意、能力には大小の差はありますが、マイナスはありません。But考え方はプラスもあればマイナスもあります。ネガティブな思考回路の社員、利己的な社員は、 考え方がマイナスとなりいくら、熱意、能力があってもその結果はマイナスとして現れる。最近の不祥事を見ていても、自社のミッションなどを忘れてしまった結果が
企業を倒産させかねない大きな問題になっています。
第二番目の条件は、心の誠実さ。 「武士に二言なし!!」正道を誠実に実行する上品さを兼ね備えている社員が多くいる。
そして、第三番目が才覚(能力) 。やはり成功する為には、最低限の能力は備えていない事には、勝負にならない。
最後にあげている条件が健康。 「土百姓」の如くとは、農作物を収穫するまでのお百姓さんの、熱意、気力、体力、努力、粘りの総称として例えています。

勝ち組企業と負け組み企業の差は、企業内にこのような「実業社会の大人」をどれだけ多く育てているか!!

あなた「実業社会の大人」育てています?
 

>> ひろよし君のみみ2007年5月号.pdf