[2014年5月号] 中国最低賃金

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  年末から春にかけては、昇給を行う企業が最も多い時期かと思います。4月1日から、北京、上海、天津で最低賃金の改定が行われました。上海市の場合、4月から最低賃金が1620元から1820元へ、最低時給は14元から17元にそれぞれ調整されました。

まず今年に入って改正された主要都市の「最低賃金(月給)」と、それぞれの「最低賃金の定義」に関して以下にまとめました。

< 最低賃金に含まれるもの(○)>                      ※総額は2014年4月時点の基数にて計算

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※「最低賃金」とはいえ、地域により給与に含まれるものが異なります。発表された数値
   だけでは正しい比較になりませんので、ご注意ください。

・最低賃金発表数値の比較:北京市<天津市
・天津市の最低賃金の内訳:「住宅積立金(個人負担分)」と「社会保険(個人負担分)」を含み
  ます。
・北京市の基準を天津市と同様の計算にあてはめると2,006元(1+4+5=6)となり、
  実際は天津市よりも2割ほど高い水準になります。

「給与の定義」もまた、地域が同じでも各企業により様々です。
「手取り(net)」を給与とする企業、「総額(gross)」を給与とする企業、はたまた「総額(gross)
から個人所得税を控除したもの」を給与と定義する企業などがあります。
弊社で定期的に実施している「給与調査」においても、毎回重点的にチェックしている項目の1つです。
中国給与の盲点は「給与定義の確認」と言えるかと思います。
政府筋から発布される「給与データ」は、上海・北京の最低賃金などで特別な断りがない限り「総額(gross)」で表記されているとお考えください。クイックマイツの「給与調査」でも、会社毎に給与の定義を確認し、「総額(gross)」表記に統一しています。