中国進出企業の多くが、中国を「製造拠点」から本格的に「マーケット」として捉えつつある中、日系製造業も、これまでの製造工場としての機能から、開発・技術・営業などを持つ事業部としての機能を求められつつあります。マーケットとして捉える場合、その地域での商習慣や人的資源に合わせた事業創造が不可欠であり、そのためには、その地域に合わせた
1、 原価の創造
2、 よい製品をより速く
を実現する必要があります。
上記を実現するに、今回は、CE(concurrent engineering)の概念を当て嵌めて説明していきます。
【原価創造の考え方】
原価創造の考え方でいけば、市場価格があり、そこから利益を引いたものが原価であり、その原価をいかに創造していくかという発想になります。概念では理解していても、実際に関連各部門をいかに協業させ、それと同時に個人もしくは各部門で蓄積された暗黙知を、原価創造という全体による知の創造に向けるプロセスが重要となってきます。
【よい製品をより速く】
マーケットニーズの多様化・急激な変化が起こっている中、より顧客ニーズに合った製品を、
より速く市場に投入していくかが、市場競争を勝ち抜くに必要不可欠であり、そのためには、
開発プロセスからの取り組みが必要であり、開発・工程設計期間を短縮し、かつその中で、いかに
高品質・高付加価値製品を生み出していくかが重要となってきます。
【Concurrent Engineeringの導入】
地域に合わせた原価創造・製品開発 を行うにあたり、開発・設計・営業・マーケティング・品質保証など各部署
をいかに協業させ、プロダクトならびにプロセスの擦り合わせを行い製品投入までの期間短縮ならびに地域に合わせた高品質・高付加価値製品を提供するかを考える必要があります。
そこで最適なのがCE(concurrentEngineering)です。部分最適に陥りやすい業務活動を、部門間の連携を
図り、事業活動全体の最適化を行っていきます。
以上