PDF版はこちら → 上海通信 2023年10月号
今月号は、会計・税務の話から離れますが、ぜひ最後までお付き合いください!
中国で日々仕事をしていて、疑問に思うことがあります。私自身コンサルタントとして様々な企業を見させていただいていますが、指示を出されているところを横で拝見していると、その指示を出している「意図」などが説明されていないことが良くあります。また、通訳が間に入ることにより、意図が抜け落ちることもあります。これは、指示を出す側に問題があるケースと、指示を受け取る側に問題があるケース等、様々なケースがあると思いますが、私の中では正しく意図の伝わらない指示は「単なる命令」であり、指示とは一線を引いて考えてよいものだと思っています。ちなみに、日本人は言わなくても意図は伝わっていると思うのが大好きなのですが、残念ながら日本人同士でも伝わっていないことが多いので、国を越えればなおさら伝わりません。
例えば、「日報を毎日提出するように」と上司が部下に言うことは、業務指示のように見えますが私の中では業務命令だと思っています。
- 今日行った業務内容を確認して、注意事項の連絡や、指導をするために、日報を出す。
- 取引先とトラブルがあった際に、どのような内容を顧客と話をしているのかを把握しておかないと上司として部下のフォローができないので、日報を出す。
- 日報で業務内容を把握するので、人事評価に直結しやすい。(出さないと評価で不利になる)
というように、日報を出す意図は企業によって違います。
- 意図を相手に的確に伝える。
- 受け取り側も意図をしっかり受け取れている。
- かつ、受け取り側がその意図に納得できている。
という状況になり、初めて「業務指示」が成立すると思っています。
このように「意図を伝える・意図を理解する」ということは、基本的な話ですが非常に重要な事です。
出来る上司と言われる人は、意図を正しく伝える能力が非常に高く部下の能力を120%発揮させます。
出来る部下と言われる人は、意図を理解する能力が非常に高く、色々先読みして行動ができます。
ここまで読んでいただき、自分は出来ていると思われた方は少ないかと思います。
なぜなら、出来ているようで出来ていない方が多いので、出来るようになりましょうという意図を込めた記事なのですから… 伝えるのも、受け取るのも難しいですよね。
マイツでは、会計・税務・人事・労務等だけではなく、このような社員管理や、組織風土改善というような、企業経営のためのご支援を様々な角度から行っております。もし、少しでも興味がありましたら、遠慮なく、上海マイツまでご相談くださいませ。まずは現状をお伺いしたうえで、ご予算に合わせたご提案をさせていただいております。
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