【2020年4月】課税所得の範囲

kwarabann_rogo.png

かわら版20200331_01.png

新型コロナウィルス流行の影響により、例年3月中旬までに対応が必要だった各種税務申告等(個人所得税・消費税確定申告、各種届出書の申請、等)の期限が416()まで延長されております。

申告対応される皆様は、体調を最優先いただいた上で、期限内の申告対応に向けて進めていきましょう。

さて上記の事情もあり、国外渡航制限が厳しい昨今です。しかし依然としてグローバル化の時代であり、取引内容は多岐にわたるため、課税関係については充分な注意が必要です。

そこで今一度、下記の通り、課税所得の範囲について整理しておきましょう。

区分

名称

名称の説明

課税される所得の範囲

法人

内国法人

・国内に本店又は主たる事務所を有する法人

・全ての所得(全世界所得)

外国法人

・内国法人以外の法人

・国内源泉所得

個人

居住者

永住者

・国内に住所を有する者(個人)
1年以上、国内に居所を有する者(個人)

・全ての所得(全世界所得)

非永住者

・日本国籍を有していない者で、かつ、過去10年以内において、国内の住所又は居所を有していた期間が5年以下である者(個人)

・国外源泉所得以外の所得
・国内において支払われた国外源泉所得
・国外から送金された国外源泉所得

非居住者

・居住者以外の者(個人)

・国内源泉所得

 【 用語説明 】

◆国内源泉所得

発生場所や原因等が国内にある所得のこと。以下のような所得の様態により、課税関係が変動します。

・国内源泉所得自体の有無

・国内に恒久的施設(PE)を有するか否か

・所得がPEに帰属するか否か

◆恒久的施設 ( PE : Permanent Establishment )

事業を行う為の一定の場所のこと。 ( 事務所、事業所、事業を委託された代理人、等 )

※弊グループへお寄せ頂くご相談の中では、「海外親会社から日本法人へ出向している外国人の方」の居住者判定において、課税所得の誤認識があるケースが散見されます。

( 過年度申告時の課税所得の集計が誤っている、必要な申告自体を行っていない、等 )