[2013年5月号] 本社採用中国人の現地法人出向時の取扱いについて

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  昨今、日本で採用され、現地法人に派遣される中国人の方のお話をよく聞きます。日本の商業文化を知り、かつ、現地のスタッフと母国語でコミュニケーションがとれる日本採用中国人は、今後日系企業の中国進出において、新しいトレンドとなるのかもしれません。
今回はこのような中国人の方の個人所得税、社会保険及び住宅積立金の取扱いについてご紹介したいと思います。
 

■個人所得税
・中国人は、税務上必ず中国の居住者
 個人所得税法上で言われている「中国国内に住所を有し」というのは、中国人の場合、その全てが
 対象にな
るものと解釈されています。したがって、税法上は、滞在期間にかかわらず、全世界課税
 の対象となります。
つまり、短期滞在者免税(183日ルール)などは、適用されません。


・中国人だけど中国人でない「華僑」
 華僑とは、簡単に言えば、中国国外に定住している中国人を指します。税務上の取り扱いでは、
 国税発
[2009]121号にて、華僑の場合、個人所得税計算時に基礎控除(3,500元)のほかに付加
 控除(1,300元)で
きる、つまり、税務上外国人とおなじ取り扱いになるとされています。同通知で
 は、「納税者が提供する華僑 
の身分を証明する関連資料に基づいて付加控除を適用する」とあり、
 大連では中国の行政機関「僑務弁公
室」より取得する「華僑証明」が必要とされています。


■社会保険、住宅積立金
・実務上は中国給与のみ
 中国の社会保険、住宅積立金についても、原則的に加入しなければなりません(華僑の場合、
 大連当局によ
ると、社会保険加入は原則必要、住宅積立金も現地法人との労働契約があれば
 必要との回答です)。ただ
し、社会保険、住宅積立金ともに、納付基数の算出時には、大連では
 実務上、日本本社負担給与は考慮せ
ず、現地法人負担給与のみで納付基数の計算を行うケース
 が一般的です(現地法人負担給与がないため、
社会保険及び住宅積立金の納付自体を行っていな
 いというケースもございます)。しかし、ほとんどの場合、
現地法人負担給与額が基数上限に達する
 ため、結局、基数上限での納付となっています。

 

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