【2018年12月】人材募集の方法

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経営コンサルタントの谷です。今回は、中国における人材募集についてお話します。皆様の会社では、大切な「人材採用活動」をどのように行われているでしょうか。 

中国での採用には、下記の3つのポイントがあると私どもでは考えています。

1.どのようなチャネルで人材にアプローチするか

2.自社の魅力を如何に人材に伝えるか

3.選考をどう行うか

2.については、人材にとって魅力のあるHPの作り方や、面接の場(中国では日本のような「会社説明会のような場はあまりありませんので)でのプレゼン手法などがポイントになります。3.はWebを活用したビデオ面接や、自社の社風や既存社員の能力分布に応じた選考基準作りなどが必要となります。これらについての詳細は、また次の機会に改めてとさせていただきます。

1.どのようなチャネルで、どう人材にアプローチするか

さて、私どもでお付き合いのある日系企業様の大多数が、人材採用を紹介会社に頼られています。そのほかのチャネルということになると、51ジョブなどに代表されるいわゆる人材募集サイト、ヘッドハンティング、社員紹介などが挙げられます。また、新卒採用なら大学から直接、という方法もありますが、効果的な活用方法が分からず、母集団形成を中国人の人事担当者に丸投げされているケースがほとんどのようです。

採用活動において、最初に考えることが、「如何に大きな母集団を作るか」であることは言をまちません。10人の母集団から2人を採用するより、100人の母集団から選んだ方が、確実に自社に適した人材を採ることができます。人材紹介会社を利用されることも選択肢としては持っておくべきですが、紹介して貰える人数は限られますし、一度に何十人もの人材とお会いすることも難しい面があります。一方、直接募集であれば、上手に母集団を作ることさえ出来れば、何十~数百というような人材と接点を持つことも可能です。 

例えば弊社で採用支援をお請けしている企業様では、51ジョブ利用で、毎月3050名程度の応募、810名の面接といった母集団を作っていただけていますが、「出稿しても残念ながらいい人材の応募がないんだよね~」と嘆かれている総経理様も多くいらっしゃるようです。 

人材採用サイトなどを利用して人材からの直接応募を狙う場合、例えば51ジョブで仕事を探している中国人人材がどのような考え方を持ち、どのような行動をするのかを知っておかなければ、多くの募集を得ることは難しくなります。また、サイトの仕様を理解し、人材が見てくれる場所に、見たい情報を載せておく必要もあります。実は中国の求職者は、最初のアプローチでは事業内容や経営理念などを気にしない、という傾向があります。それよりも、そこそこの給与(必ずしも無茶に高い必要はありません)と、勤務場所でスクリーニングし、見つけた会社にその他の福利や研修制度、昇給の可能性などが感じられればとりあえず応募ボタンをクリックしてくれます。

つまり、まず「①そこに募集があることを知ってもらう」「②応募ボタンをクリックしたくさせる」ことが何より大事です。①のためには頻繁なサイトのメンテナンス、②のためにはサイトに書き込む情報内容をどうするのかを考える必要があります。

皆様の会社でも、採用活動を見直し、大きな母集団形成を行うことに取り組まれてはいかがでしょうか。