PDF版はこちら → 大連通信 2021年8月号.pdf
2021年6月10日、全国人大常委会会議にて印紙税法が通されました。印紙税法、現行の印紙税政策(<印紙税暫定条例>と国務院、財政、税務主管部門による関連政策)を比較しました。主な改正内容は以下の通りです。
印紙税法 |
現行の印紙税政策 |
||
税目 |
税率 |
税目 |
税率 |
請負契約 |
報酬額の0.03% |
加工請負契約 |
加工又は請負報酬の0.05% |
建設工事契約 |
約定金額の0.03% |
建築据付工事請負契約 |
請負金額の0.03% |
建設工事監督設計契約 |
報酬の0.05% |
||
運輸契約 注:貨物契約、複式運輸契約(パイプ運輸契約を含まない) |
運輸費の0.03% |
貨物運輸契約 注:民用航空、鉄路運輸、海上運輸、河川運輸、公路運輸、複式運輸契約 |
運輸費の0.05% |
所有権移転証憑 注:商標専用権、著作権、専利権、専用技術使用権移転証憑を指す。 |
約定金額の0.03% |
所有権移転証憑 注:財産所有権、著作権、商標使用権、専利権、専用技術使用権移転証憑を指す。 |
記載額の0.05% |
現行の政策を印紙税法として継続実施: (1)営業帳簿の適用税率は払込資本金(株式資本)、資本準備金の合計額の0.025%である。 (2)その他の帳簿が一件につき定額5元で印紙を貼付する規定を取り消す。 (3)ファイナンスリース契約はリース料の0.005%で印紙を貼付する。 |
説明
(1)上述の改正内容の他、印紙税法にて課税契約、所有権移転証憑の課税根拠は記載額(増値税分を含まない)で記載額がない場合の課税根拠は実際の決済額で確定するとされています。
(2)印紙税法のその他の改正内容は
個人と電子商務経営者が締結した電子取引は印紙税免除。
売買契約は動産売買契約を指すが、個人による動産売買契約を含まない。
国外にて作成し国内にて利用する課税証憑(組織、個人を含む)は印紙税課税が必要。
証券取引の印紙税規定内容(取引額の0.1%で納付)を正式に印紙税法の内容の一つとして発表。
(3)本規定は2022年7月1日より実施し、1988年8月6日発令の国務院による<中華人民共和国印紙税暫定条例>が同時に廃止とされました。