[2015年6月]タバコにかかる消費税増税について

 

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 中国でタバコを吸われる方はご存知かと思いますが、5月からタバコの値段が上りま
した。これは先日<タバコの消費税調整に関する通知>(財税2015年60号)が公布
され、2015年5月10日よりタバコにかかる消費税が増税された影響によるものです。


 中国の消費税について少し説明いたしますと、文字は同じですが、日本の消費税と
内容は異なり、主に贅沢品(化粧品、貴金属、車など)に課税され、税額は対象ごと
に異なります(昔の日本の物品税のようなものです)。定量定額と定価定率及びその両方による課税方式があり、今回増税となったタバコは定量定額と定価定率両方の課税方式で課税されます。


 今回の通知による変更内容は以下の通りです。

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 なお、タバコは生産販売段階と卸売段階の2回において消費税が課税されますが、
上述の変更は卸売段階のものであって、生産販売段階の税額には今回変更はござい
ません。


 本通知が実施されたことによって、店舗によって差があるとは思いますが、一般的
には10元未満のタバコは0.5元、10元~20元のタバコは1元程度価格が上昇している
ようです。


 まだ日本ほどではないにせよ、中国も最近は分煙化が進んでおり、レストランでも
禁煙席と喫煙席でわかれていたり、全席禁煙といったレストランも増えてきたりして
います。このように喫煙者には逆風の環境の中、今回のように増税といったことが今
後も行われれば、挨拶としてタバコを相手に勧めるという中国の習慣もいつかなくな
ってしまうかもしれません。