[2007年11月号]新労働契約法 盲点と対応策~番外編

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今回は従来と趣向を変えた「対応策」についてご説明します。

● 「原因思考」と「結果思考」

今、上海では毎週のように新「労働契約法」に関するセミナーが開催されています。
また、弊社にも連日のように数多くのお問い合わせ・ご相談を頂戴しています。
今回の法改正は、95年の現行「労働法」施行以来の大幅改正、という事もあり、みなさまもその対応策に苦慮されておられるのではないでしょうか。

しかも、詳細に関する「実施細則」や大手派遣会社からの「方針」が明確に発表されておらず、詳細を決めようと思っても重要な根拠が「あいまい」なままであるため、決定ができない!というジレンマをお持ちの方も多いかと思います。

そういった際には、ぜひ「結果思考」という方法をお試し下さい。

「根拠(原因)から対策を導き出す」という手法が一般的ですし、私たち日本人が受けてきた教育システムは全てこの「原因思考」という方法だったと言えるかもしれません。

しかし、この「原因思考」だけでは、変化のスピードがとてつもなく速くなっている現代では対応できなくなっていると言われています。

そこで、「どうなりたいのか?」という「結果」から対応策を導き出すという、結果思考の思考方法が注目されています。

つまり、「自社は今後中国でどうなりたいのか?」「どんな会社になりたいのか?」から考えます。漠然としていても構いません。「従業員のみんなが満足して、長く勤めてくれる会社になりたいなぁ~」とか、「少数精鋭で高利益率を保つ会社になりたい」など、総経理の方々であればきっと何かお考えになっているイメージがあるかと思います。それを達成するために何ができるか?何をしなければならないか?から考えてみて下さい。

法律は守らなければならないもの。皆が守っていないから守らなくても良いという時代ではなくなってきています。抜け道だけを考えるのではなく、なりたい「結果」を実現するために法律という制約条件といかに付き合っていくか。出てくる結果は今までと異なるかもしれません。
もし、対応策で煮詰まってしまったときには、ぜひこの「結果思考」をお試し下さい。