外国子会社から受ける配当等について益金不算入制度が創設されました。(平成21年4月1日以後開始事業年度)ただし、特定外国子会社等に係る所得の課税の特例等(外国子会社合算税制)との関係で経過措置により特定外国子会社等の事業年度により益金不算入制度の適用開始時期が異なりますので、ご留意ください。
【制度の内容】
内国法人が外国子会社(発行済み株式総数等の25%以上を剰余金の配当等の額の支払義務が確定する日以前6ヶ月以上保有)から受け取る剰余金の配当等の額がある場合には、その剰余金の配当等の額のうち一定の金額は、その内国法人の各事業年度の益金の額に算入しない。
益金不算入額(一定の金額)
= 剰余金の配当等の額-(剰余金の配当等の額×5%)
その他
①外国子会社配当益金不算入制度の適用を受ける場合、剰余金の配当等に係る外国源泉税等の
額は損金不算入となります。
②特定外国子会社等とは、内国法人に係る外国関係会社のうち、本店等の所在する国(中国、
香港その他)等におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人税等の負担
に比して著しく低いものとして一定の要件に該当するものをいいます。
【重要】
特定外国子会社等からの配当金に対して経過措置により益金算入(外国税額控除を適用)すべきところ益金不算入として申告した場合、後日、税務調査等で適用誤りを指摘されても、修正申告において当初申告要件である外国税額控除を適用することはできませんので、ご留意ください。