【日中クロスボーダーM&Aコラム】エスクロー口座とは?

日中クロスボーダーM&Aコラム

 

「エスクロー口座とは?

 

Q:日中間のM&Aでは、エスクロー口座を使う場合があると聞きました。エスクロー口座のことを教えてください。

 

A:エスクロー口座を利用しなければ、中国から日本へ譲渡代金の送金ができないわけではありません。但し、日中間の譲渡の場合、代金確保及び取引安全性の面から、エスクロー口座を開設して譲渡代金を入れる方法が使われています。

 

①エスクロー口座とは

エスクロー口座とは、金銭の保管を一時的に第三者(銀行)に委託する口座のことです。

 

②エスクロー口座の必要性

譲渡代金を中国から日本へ送金する場合、ご承知のことかと思いますが、中国外貨管理規制の色々な手続きが必要です。投資者名義変更、譲渡所得の納税申告、FDI外貨変更登記の手続きを経て初めて譲渡代金の海外送金が可能となります。

従って、投資者の名義変更が既に完了しているのに、売り手(日本)が代金を入手できない期間が生じます。

いくら買手を全面的に信頼していても、譲渡代金の確保と取引安全性の面から考えると、持分譲渡契約時に銀行にエスクロー口座を開設して利用することをお勧めします。

 

エスクロー口座の申請は、地域や各銀行の内部規定により違いがあるため、エスクロー口座をご利用の場合、事前に銀行側とご相談ください。もちろん、弊社からのサポートも可能ですので、お気軽にお問い合わせください。