PDF版はこちら → 上海通信 2022年5月号
2020年以降、日中間の渡航について簡単でなくなってきました。その結果、現在ではオンライン商談が一般的になってきています。既に皆様も使用されているかと思われますが今一度商談を進めるためのコツを考察してみたいと思います。
「なぜ今更?」
弊社では日本のいくつかの県自治体からビジネス支援の業務を受託しており、県内企業と中国系企業間の商談に同席させて頂く機会があるのですがその商談だけで終わってしまう(次回へ続かない)ケースが散見されます。これは、特に日系企業側が「画面越しの商談にまだ慣れてない」⇒従来の方法(相手の反応を見てその場で対応する等)の感覚で商談対応されているからではないかと思われます。その結果、商談ではなく「自社製品の一方通行な紹介タイム」だけで終わってしまうのです。
せっかく良いモノ(サービス)を持っていながらオンライン商談で上手に進められずにその場でビジネスチャンスを逃してしまう、ということを極力防ぐためにはどうしたらよいでしょうか?
「中国人のオンライン商談会におけるスタンス」
中国ではITを活用した商談が日本に比べて活発であり、日本で多く使用されているZoomやTeamsなどのオンライン商談ツールも中国で開発されたものが多数あります。
これらのオンライン商談ツールは携帯電話(以下スマホ)で使用できることから事務所にいるときだけではなく、場所を選ばずに商談対応をしています。
また商談の一番障害になるのは「言語」になります。中国系企業の殆どが「日本語不可」です。
オンライン商談におけるコツ
上述したことより中国系企業とオンライン商談に行うあたり、以下の項目をお勧めいたします。
- オンライン商談ツールの「画面共有」をできる限り活用する。
実際の製品説明をされる際には製品によって実物を画面に見せることも必要ですが書面による説明は画面共有できるようにデータ化しておく、スマホを通じての参加を想定し、資料はできる限り、シンプルにポイントだけを大きく記載しておくと見やすいです。 - 自社製品の紹介をできるだけスムーズに行う。
最初に会社紹介などをされることが多いかと思いますが定型的な案内は数分の動画などを事前に作成などしておくことをお勧めします。 - 中国語で対応する。
中国語のできる通訳(若しくは社員)を用意しておき、「事前にしっかり打ち合わせした上で」商談に参加した方がよいです。またこちらからの質問もしやすくなります。
上記だけやればOKという訳ではありませんが最低限このくらいのことはやっておいた方が中国系企業とオンライン商談が進むと考えられます。
画面越しの商談は今後の主流になっていくと思われますので是非そのコツを早く身に着けてみてください。
※wechatアプリ内の「スキャン」機能で読み取ることができます