PDF版はこちら → 華南通信 2023年4月号
2022年10月に広州市は新しい政府規定《広州市社会医療保険規定》(広州市人民政府令第193号、以下《規定》という)を公布し、12月1日から正式に実施しました。この規定の適用により、城鎮居住者医療保険年度内に途中から保険へ加入できる人員の範囲を拡大し、従業員医療保険加入者の追加納付時の待遇保障類型を改善し、最大限に従業員医療保険加入者の権益を維持することができるようになり、また、従業員医療保険に変化を起こし、共済保障がより強力的役割を果たせるようになります。本通信では、重要な変化点に焦点を当て、その内容を以下の通りに纏めています。
1、保険加入者の医療負担軽減と医療保障待遇の改善
社会医療保険料の最高支払限度額、普通外来診察支払割合と特定疾病の支払割合を高め、入院時の最低限支払標準額を引下げることにより、医療保障の支払範囲が拡大され、保険加入者の医療負担が軽減される上、享受できる医療保障待遇が高まっていることになります。
従来 | 現在 | |
普通外来診察での最高支払限度額(医療保障の範囲) | 月次限度額(300元/月) | 在職従業員:7,200元/年
定年人員:10,100元/年(2023年度) |
普通外来診察の支払割合 (医療保障割合) |
定年人員が末端医療機構普通外来診察での場合、80% | 定年人員が末端医療機構普通外来診察での場合、85% |
第1種外来診察の特定疾病の支払割合 | 65% | 70% |
従業員医療保険入院の最低限支払標準額(※1)の引下げ | 第一、二、三級の確定医療機構では、在職従業員はそれぞれ400元、800元、1,600元;
定年人員はそれぞれ280元、560元、1,120元 |
第一、二、三級の確定医療機構はそれぞれ250元、500元、1,000元に統一 |
※1:最低限支払標準額は、入院費用が一定金額以上にならないと、医療保険機関が負担しない標準額を示し、標準額未満の場合、自己負担となります。
2、個人口座への振込方法の変化及びそのメリットとデメリット
企業負担を軽減し、共済保障の効果を高めるために、企業負担分の計上割合が従来の8%から6%まで引下げられ、その内の30%の個人口座への振込部分が取り消され、企業負担分全額が医療統一管理基金へ計上されることになりました。メリットとしては、個人口座に資金が貯まる人達の医療活用を促進し、個人口座の資金が不足する人達を共済するという意図が図られており、無料で高額医療費用補助を受けられる待遇を享受出来ます。一方、デメリットとしては、短期的には個人口座への振込金額が減少する点です。ただし、今回の改革で、統一管理基金と個人口座の構成を調整した後、増加した統一管理基金が主に外来診察の共済保障に使用される事を通じて、医療保険加入者の外来診察待遇が高まり、医療保険加入者の医療負担が軽減されます。
従来 | 現在 | |
個人口座への振込方法 | (一)35歳未満の場合、当年度の本人従業員社会医療保険の月次納付基数の2% (二)35歳以上、45歳未満の場合、本年度の本人従業員社会医療保険の月次納付基数の3% (三)45歳以上、定年前(延期納付定年人員を含む)の場合、本年度の本人従業員社会医療保険の月次納付基数の3.8% (四)定年人員の場合、前年度の本市の在職従業員の月次平均給与の4.1% |
在職従業員の個人口座への月次振込標準は月次基数の2%
定年人員の個人口座への月次振込標準は2021年の各地方都市基本養老金の月次平均額の2.8% |
従業員高額医療費用補助 | 従業員重大病気医療補助0.26% 従業員追加医療保険料0.5% |
従業員高額医療費用補助に統一され、費用を納付する必要がない。 |
また、普通外来診察統一支払範囲の拡大、延長納付の定年人員の納付方法と徴収政策の明確化、外地での医療待遇政策の柔軟化等の政策も講じられているため、より詳細な情報について、広州マイツまでお問い合わせください。
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