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2021年12月29日発表・決定により「年一回性賞与」の優遇政策が延長され(詳細は2022年1月増刊号をご参照ください)、これに関わる通知【財政部 税務総局公告2021年第42号】が発表されましたが、これに続き2021年12月31日夕方において、外国籍者が取得する住宅費用、子女教育費等の免税優遇政策の期限を2023年12月31日まで延長する旨の通知【財政部 税務総局公告2021年第43号】が合わせて発表されました。
【外国籍個人が取得する手当等の個人所得税優遇政策の継続実施に関する公告(財政部 税務総局公告2021年第43号)の主な内容】
「個人所得税法改定後の関連優遇政策の移行問題に関する通知」(財税〔2018〕164号)に規定された外国籍個人が取得する手当に関連する優遇政策の期限を2023年12月31日まで延長する。
【今後の対応及び各政策に基づく課税所得額、個人所得税額の試算】
上記の公告に基づき、外国籍者については、引き続き、「免税優遇政策」もしくは「専項附加控除」の選択を行います。なお、免税優遇政策及び専項附加控除による各課税所得額、個人所得税額は下記の通りです(専項附加控除を選択する場合、課税所得額が増加し個人所得税額も同様に増加します)。
各選択項目の課税所得額及び個人所得税年額の計算例(個人所得税は個人負担で計算):
・延長された免税優遇政策に基づく課税所得額及び個人所得税額
税込給料:30,000元/月→課税
社宅家賃(会社負担):15,000元/月→免税
子女(1名)教育費(会社負担):5,000元/月→免税
高齢者扶養:免税優遇政策を適用するため控除不可
基礎控除:5,000元/月
⇒課税所得月額:25,000元(課税所得年額300,000元) 、個人所得税年額:43,080元
・専項附加控除に基づく課税所得額及び個人所得税額
税込給料:30,000元/月→課税
社宅家賃(会社負担):15,000元/月→課税処理の上、控除1,500元/月(上海市金額)
子女(1名)教育費(会社負担):5,000元/月→課税処理の上、控除1,000元/名/月
高齢者扶養:控除2,000元/月(兄弟なし。扶養人数に関わりなく2,000元が限度)
基礎控除:5,000元/月
⇒課税所得月額:40,500元(課税所得年額486,000元) 、個人所得税年額:92,880元
※(給与30,000+家賃15,000+子女教育費5,000)–(基礎控除5,000+住宅控除1,500+子女教育控除1,000+高齢者扶養2,000)=40,500元
なお、2022年度も引き続き免税優遇政策を選択される場合において、既に個人所得税アプリで2022年度分専項附加控除適用必要事項を入力・アップロードされている方については、2022年1月末までに削除・更新が必要となります(月次申告において専項附加控除が適用された場合も、2023年3月~6月末までの2022年度個人所得税確定申告もしくは帰任時の清算申告において調整が可能です)。
※wechatアプリ内の「スキャン」機能で読み取ることができます