日中クロスボーダーM&Aコラム

「「持分譲渡」と「第三者割当増資」の違い」
Q:「持分譲渡」と「第三者割当増資」の違いを教えて下さい。
A:「持分譲渡」と「第三者割当増資」では、目的と資金の流れが異なります。
解説:持分譲渡とは、既存株主(中国の場合、一般的には出資者、以下“出資者”と表記)が保有する出資持分を第三者に売却することを指します。譲渡代金は売却した出資者の手元に入る為、投下資本の出資者の回収手段として用いられます。
一方、第三者割当増資は、企業が新たに出資者を募り、特定の第三者に割り当てることで資金を調達する方法です。よって、新たな出資者が生じるも、既存の出資者が引受ける場合も、共に出資比率が変わります。
1.定義と基本的な違い
持分譲渡とは、既存出資者が保有する出資持分を第三者に売却することを指します。譲渡によって出資者構成が変化しますが、会社自体には資金の流入はありません。譲渡代金は売却した出資者の手元に入るため、投下資本の回収手段として用いられます。
一方、第三者割当増資は、企業が新たに出資者を募り、特定の第三者(既存出資者を含む)に割り当てることで資金を調達する方法です。払込金は企業(現地法人)自体に入り、運転資金や設備投資等々に活用されます。従い、既存の出資者による増資と同様に、現地法人の財務基盤強化や成長資金の確保に用いられる手段の一つとなります。
2.資金の流れと目的の違い
| 項目 | 持分譲渡 | 第三者割当増資 |
| 資金の流入先 | 既存出資者 | 現地法人 |
| 主な目的 | 出資者の投下資本の回収 | 現地法人の資金調達 |
| 出資者構成の変化 | あり | あり |
持分譲渡は、日系企業にとっては撤退の手段の一つとなります。一方、第三者割当増資は、現地法人が成長フェーズにある場合や、中国国内販売の強化など戦略的パートナーとの資本業務提携を目的とする場合に選ばれます。
3.まとめ
「持分譲渡」と「第三者割当増資」では、目的異なりますが、第三者への売却先探し、若しくは増資の割当先の探索は難しいです。
マイツグループは、中国国内の提携M&Aブティック企業との連携を図り、適切な候補企業を探索・交渉を実施し、お客様のニーズに合わせたご支援を実施しています。

