【2023年1月】あなたの会社、「値決めで勝てる経営」しています~??

PDF版はこちら → ひろよしくんのみみ 2023年1月号

 

 

 

~社員に夢と誇りを与える方法はこれだ!! ~

 

皆様、新年明けましておめでとうございます!!今年の干支は「癸卯(みずのと・う)」。癸は十干の第10位で「春間近で蕾が花開く直前」という意味。十二支の卯も「冬の門が開き、飛び出る」という意味を持っており、「これまでの努力が花開き、実り始める」縁起の良い一年になる事を示しています。この縁起の良い年を皆様と共有したいと思います。更にこの「ひろよしくんのみみ」、今回は401号!!新たな気持ちで、皆様に経営のヒントになるネタを提供していきたいと考えていますので、今年も宜しくお願いします <(_ _)> 

 

さて、値上げラッシュが続く中、皆様の企業では値引き要請を受けていませんか?値引き要請を受ける企業は、①提供する製品がコモディティ化している、②断られても同等の製品を作れるサプライヤーが存在する、③ニーズにプラスアルファの独創性がない点にあると考えています。

今月は、中小製造業の中でひときわ異彩を放つ企業をご紹介したいと思います。それは、広島県福山市に拠点を置く精密鋳造部品メーカーのキャステム。率いるボスは戸田拓夫氏です。戸田社長は若い頃の挫折を乗り越え、キャステムを多品種少量生産で年商84億円、製品の9割が海外生産というユニークな会社に育てています。

 

戸田拓夫氏は、高校時代剣道2段のスポーツマンでしたが、早稲田大学進学後、大病を患い中退を余儀なくされる。病院生活中に覚えた紙飛行機の製造は900機種以上。モノ作りの楽しさを体感!!紙飛行機最長飛行時間記録29.2秒はギネス記録。

戸田拓夫氏が社長就任後、反発する製造部長達が社員を引き連れて新会社を設立。(大ピンチを経験)

大学教授の自宅を繰り返し訪問し、複雑な形状でも自由に成形できるメタルインジェクション(MIM)技法を確立。多品種少量生産が出来る&下請けから脱皮する為に、得意先に刺さる部品の提案を開始。⇒値決めの主導権はキャステムが握れる⇒技術面の要求が厳しく他社が敬遠した大型コンピューター向けの部品を受注⇒月産1万個の製造で業績を回復させる。

安定的なコストパフォーマンスを出す為、生産拠点の大半を海外に移転。フィリピン、タイ、コロンビア。⇒優秀なエンジニアの確保が容易な国を選択

社員達にも色々な提案をする機会を作る。⇒東京秋葉原にアイアンカフェを開設!!(コーヒードリンクの他に鋳造の経験も出来ますよ!!)

戸田氏は、「挑戦!!」という言葉が好きで、次の目標はキャステムを年商1千億円企業にする事⇒業界でものが言える企業に成長したい!!