[2015年7月]9月3日に出勤させたら、給与300%!??

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 去る5月13日に、中国の国務院から通達が発表され、戦勝70周年の節目にあたり、
2015年9月3日が休日となりました。それを受けて、「9月3日に出勤させた場合、
300%の給与を支払わなければいけないかどうか?」で各会社の人事担当者は困って
います。

 

 中国の「労働法」では、時間外勤務について、給与の計算方法が定められていま
す。平日に残業させた場合は150%の給与、週休日出勤させた場合は200%の給与
(注)、法定休日出勤させた場合は300%の給与を支給しなければなりません。本件の
論点は「9月3日は法定休日か、週休日か、または平日か?」の一点に絞られます。こ
れについて現在、見解が分かれています。


 注:従業員が週休日に残業した場合、代休を優先的に与えるべきであり、業務のた
   めに代休を与えられない場合は、200%の給与を支払わなければならない。

 

 

見解①:9月3日に出勤させた場合、300%の給与を支給しなければならない。
 2015年1回のみの休日でも、国務院が通達した休日であるため法定休日と看做すべ
 きで、出勤させた場合は300%の給与を支払わなければならない。

 


見解②:9月3日に出勤させた場合、200%の給与を支給しなければならない。
 国が休日だと定めた以上、土日の週休日と同じく扱うべきで、出勤させた場合は
 200%の給与を支払わなければならない。

 

  2015年9月3日が法定休日であると定める法律がないため、法定休日と看做すこと
ができません。特に、2013年12月11日に国務院が公布した「全国年休及び記念日休
暇弁法」(
http://www.gov.cn/zwgk/2013-12/11/content_2546227.htm)の第5
条では、「9月3日は休日ではない」と定めているため、この法律を修正しない限り、
9月3日を法定休日とすることができません。前例として、上海が2010年万博を開催
した際に4月30日を休日とし、出勤させた場合は200%の給与を支払う必要があると
定めた上海市の通達があります。

 


見解③:9月3日に出勤させた場合、平日と同じ給与を支給する。
 9月3日は法定休日でもないし、週休日でもないため、平日として扱うべきで、出勤
 させても平日と同じ給与を支給すれば十分である。

 

 

 上記3つの見解の中、見解③がもっとも合法的と思われますが、9月3日を重要視する
政府の姿勢などから、見解①が適用される可能性もあります。これまでの慣習からす
れば、中央政府が9月までに、運用細則を策定し、詳細の給与適用方法を発表すると考
えられ、弊社も引き続き情報を収集し、随時ご連絡を差し上げる予定でございます。