中国取引の基本中の基本、でも、なかなかしっくりこない「発票」について、再度確認していきましょう。
発票(Fapiao)は、中国における領収書兼請求書で税務上も重要な納税根拠になります。
ただし、日本の感覚ではなかなかなじまないもので、発票基準(発票を受け取らないと会計処理しない)の実務習慣に度々悩まされる企業様も多いのではないかと思います。
●発票もらったのに損金算入出来ない??
発票と思ってもらっていたものが実は発票ではなくただの領収書(中文:收据)であったり、
発票の宛名が現地法人の正式名称でなく個人名であると、損金算入することが出来ません。
●仕入増値税の控除をしたいのに発票を紛失してしまった・・・。
増値税専用発票は「記帳綴り」「控除綴り」「発票綴り」の3枚綴りになっており、
一般納税者が仕入増値税控除を受けるためには、税務局に「控除綴り」を提出し認証を受ける
必要がありました。
しかし、最近の条例で、「控除綴り」を紛失した場合、「発票綴り」コピーでも認証が可能になりました。
「発票綴り」も紛失してしまった場合、発票発行元が保管している「記帳綴り」コピーと、
税務局発行の証明書でも認証対応が可能になりましたので、一度確認してみてはいかがでしょうか。
●ニセ発票にご用心!!
中国ではニセ発票が出回っており、深刻な問題となっております。
発票は大切な納税根拠ですので、取引先からもらった発票がニセモノであれば、企業所得税の損金算入も出来ません。
税務局のHPに、発票情報を検索するページがありますので気になる発票がある場合、発票情報を入力し、本物かニセモノが調べることができます。
上海市発行の発票は、以下リンクから検索することができます。
飲食店で発行される発票、定額専用発票など
http://www.csj.sh.gov.cn/wsbs/WSBSyjFpJpCx.jsp
社宅家賃などの発票で、税務局が代理で発行する発票など
http://www.tax.sh.gov.cn/wsbs/WSBSptFpCx_loginsNewl.jsp
所轄税務機関に直接問い合わせをすることも可能です。