【2018年5月】経営上の問題点

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ここ数年、5月号の上海マイツ通信を担当しております、上海マイツの池田です。

毎年5月号は会計・税務の話題には触れておらず、異色の上海マイツ通信となっております。今年も会計・税務以外のテーマでお伝えしたいと思います。ご容赦下さいませ!

さて、中国で経営に関わっていると、色々な問題が発生するかと思いますが、御社のその問題は他社でも起きているかもしれません。

下記はジェトロの「2017年度アジア・オセアニア進出日系企業実態調査―中国編―」から引用した上海市の経営上の問題点(複数回答)上位110位です。

 

 1位 従業員の賃金上昇         75.0%

 2位 調達コストの上昇          60.6%

 3位 競合相手の台頭(コスト面で競合) 55.9%

 4位 品質管理の難しさ           54.6%

 5位 限界に近づきつつあるコスト削減 54.6%

6位 新規顧客の開拓が進まない       45.1%

7位 従業員の質                              42.3%

8位 通関に時間を要する                   38.8%

9位 人材(中間管理職) の採用難        38.5%

10位 主要取引先からの値下げ要請     37.3% 

1位の「従業員の賃金上昇」が75%と、圧倒的に高くなっておりますが、上海市独特の問題点はランクインした9位の「人材(中間管理職)の採用難」です。新規で採用するのも一つの方法ではありますが、現在の社員をしっかり育てていくのも検討されてみてはいかがでしょうか?外部から採用してきても、組織風土に慣れないと、採用コストだけがかかって、すぐに辞めてしまうといったケースもありますし、部下と新しく採用した上司が合うかどうかも予測できないなど、よく考えてみると案外リスクが高い事に気がつきます。社内研修で育てていく方が、退社されるというリスクは少ないかもしれません。 

また、江蘇省では「ワーカーの確保」、広東省では「通関等諸手続が煩雑、税務(法人税、移転価格税制等)の負担」、遼寧省や四川省では「原材料や部品の現地調達が難しい」といったような問題がランクインしています。

おそらく、広東省は香港や東南アジアを含めた輸出入が活発なため、輸出入関連の問題がランクインし、四川省は内陸や現地ならではの問題がランクインしているのではないかと思います。

マイツでは、拠点展開を基に、現地の現状に応じた回答を心がけております。

社員教育や移転価格税制など、何でもお気軽にご相談下さいませ!