今回取り上げたトピックは、中国で就業する外国人の社会保険加入義務です。日本人の方が直面する問題であり、個人的にも興味があります。
中国では、2011年7月1日に「中華人民共和国社会保険法」が施行され、中国で就業する外国人にも社会保険加入が義務付けられました。ただし、実際の運用は各地方政府が行うこととされており、実際に社会保険登記手続きを実施している地方政府はまちまちでした。
しかし、ついに華南地区の広州市でも2012年11月27日付で広州市人力資源社会保険局、広州市地税局より、「我が市に就業する外国人の社会保険参加関連事項に関する通知」が公表されました。公表された内容は、本通知の公布以前に既に外国人との間に労働関係を有するものの、まだ社会保険への加入が行われていない場合は、本通知の公布日から起算して30日以内に管轄税務部門にて社会保険加入登録手続きを行う必要がありますということです。因みに、税務当局へ確認したところ、遡って納付義務があるのかは、広州市では明記されていないため、不明とのこと。
広州市の社会保険納付額一覧表は以下の通りとなります。
下記の一覧表は、給与額が14,367RMB(広州市の平均月給(賞与・手当も含む)の3倍を意味します。)を超える場合になります。
外国籍駐在員社会保険加入による実質経費負担増は、一人当たり67万円になります。
(4,296.00元×12ヶ月×13円/元)