【2024年11月】あなたの会社、弱者の兵法採り入れています~??

 

PDF版はこちら →ひろよしくんのみみ 2024年11月号

 

~ 企業の強みを引き出す方法はこれだ!! ~

自民党総裁選で石破茂氏が勝利し、第102代内閣総理大臣に就任しましたが、就任挨拶直後に衆議院を解散、10月15日公示、27日投開票となりました。

裏金問題に対し、国民がどの様な審判を下すのか注目しています。


さて、どの業界にも揺るぎない地位を築くトップ企業と、トップに追いつけ追い越せと意気揚々たる業界2位企業がいます。しかし業界3位企業は、下位企業の突き上げ、合従連衡で現状を切り開こうと、血まみれの戦いを余儀なくされています。

今月は業界3位企業がどの様に自社を分析し、成長に繋げているか、日経ビジネス8月5日号の記事から学びたいと思いま~す!!

業界3位企業が成長するためには、3つの法則があります。

 

1.上位のシェアを果敢に奪いに行く!

・経営者の強い信念で業界1位を目指す!!

ひろよし君が大好きなカラオケ店ですが、業界勢力図は2019年までは第1位が第一興商(ビッグエコーほか)年商約500億円弱、第2位がB&V(カラオケ館)年商約400億円弱、第3位がコシダカホールディングス(まねきねこ)年商約350億円でした。

2020年コロナによる緊急事態宣言でカラオケ店は休業、営業自粛(時短営業)を強いられ、第一興商やB&Vが出店を控える中、コシダカHDは積極的に50店舗を出店。

同時期に廃業する居酒屋チェーンから、好立地且つ安い賃料で入居できるというメリットも享受。腰髙博社長が業界1位になる強い信念を発揮。

 

・合従連衡により業界1位を目指す!!

ウエルシアHD ツルハHD マツキヨココカラ
売上高 1兆2,173億円 1兆274億円 1兆225億円
営業利益 3.8% 4.8% 7.4%
時価総額 4,215億円 4,552億円 1兆733億円

ドラッグストア業界は、今年2月にウエルシアHDとツルハHDが経営統合の協議に入る事を公表。マツキヨココカラは、以前の経営統合でシナジー効果を高め、営業利益率、時価総額1位という強みから、他社との合従連衡を模索して業界1位を目指しています。

 

2.構造改革で稼ぐ力を引き上げる!

石油元売り業界順位(原油精製処理能力)は、

項  目 ENEOS HD 出光興産 コスモHD
原油処理能力 51% 29% 11%
自己資本利益率 8% 11% 15%

原油処理能力では業界3位のコスモHDですが、次の構造改革で、自己資本利益率(稼ぐ力)では業界1位に躍進!!

戦術 結果
余剰生産能力の削減 坂出製油所を閉鎖(2013年)
販売量の拡大 同業のキグナス石油に供給開始(2019年)
製油所の操業トラブル削減
新システムの導入により、設備稼働率は94%にアップ。
(業界平均76%)

 

3.独自の強みに惜しまぬ投資を行う!

項  目 アサヒ キリン サントリー
ビール類の国内シェア 36.3% 33.9% 17.9%

サントリーは、業界2位を狙うのでなく、少子高齢化や消費者の好みの多様化にフィットする商品づくりを目指す⇒2021年イノベーション部を創設⇒23年4月に「サントリー生ビール」(ビールを味わう時間は12~18分。飲み終わるまで爽快感が続くビールを作る)を発売。⇒当初の計画より3割アップの実績。